え!!本当に!?電話占いの高額請求は払わないといけないの?
投稿日:2017年7月31日 更新日:
はじめに
電話占いを試してみたはいいけれど、支払いが...
「え!!こんなに!!?」
と目が飛び出るくらいの金額。
慌ててコールセンターに問い合わせるものの「使用料金ですので支払ってください」との一点張り。
「料金の説明もなかったし、こんな高額な料金、明らかに詐欺だから支払わないよ!!」
と占い会社からの連絡を無視。支払いを拒否している……なんて方、いらっしゃいませんか?
実は占い会社からの督促を拒否していたら大変な事になるかもしれません。
今回は、「明らかに詐欺だと思うほどの金額の請求。この支払いはしないといけないの!?」にフォーカスし、徹底的に解説していこうと思います。
まず、支払料金は支払わないと「いけない」
驚かれる方も多いかもしれませんが、基本的には電話料金で使用した料金は支払わなければなりません。
- 「どうして?こんなに高額なのに?
- 「無料だって書いてあったのに、騙されたんだけど!!」
- 「こっちは被害者だよ!」
中にはこのようにお怒りや理不尽さに肩を震わせている人も多いでしょう。
しかし、料金に納得していようとなかろうと「使った分を支払わなければそれは違法」「なのです。
電話占いに関しても同様で、あなたに提供された占い師の鑑定時間は立派な商品。そうである以上、これを払わないという事はレストランで食事を食べて料金を支払わないという行為と同じとなってしまいます。
つまり、「あきらかに詐欺!高い!」と思うような金額であっても、利用した金額に対する料金である以上、支払義務は生じてしまうというのが法律で決められた消費者の義務と言えるのです。
ですので、もし、料金を支払うのを拒否したり、無視して滞納を続けてしまうと、最終的に困るのはあなた自身という事になってしまいます。
客観的に見ると、「どうせ詐欺だろう」と放っておいているあなたの方が加害者という立場になってしまうのです。
それでは実際に、滞納を続ける事で生じる不利益とはどのようなことなのかをポイントごとに解説してきましょう。
その1:督促状が来る
長い電話に出なかったりすると、自宅に督促状が届くことがあります。つまり、占い会社が裁判所へ提訴したり、はたまたご自身の個人情報を伝わって、こちらへ直接コンタクトを取ってくるという方法ですね。
そうなると、家族の知るところになり、事態は大きく変化するという人も出てくることでしょう。
また、こういう書面で連絡が来ると、「個人情報を得ているぞ」という相手かたの脅しに見えて、ついつい怖くなってしまいますよね。
実際、占い会社は根人情報を得ていると考えても差し支えない上に、このまま無視を続けていたら、裁判所から出廷命令が来てしまうかもしれません。
幸い、電話占い会社と料金を巡る問題は民事事件扱いとなるので、強制権はありませんが、出廷しなかったことで支払いを強制的に命じられてしまう可能性はなきにしもあらず、といったところでしょうか。
その2:他社の占い会社を利用できなくなる。
ブラックリストという言葉を聞いたことはありませんか?
実は占い会社にもブラックリストをいうものは存在していて、もし支払いを拒絶したり、あまりにも長い間支払いを滞らせてしまった場合、このブラックリストに載って、揉めている占い会社はもちろんのこと、他の占い会社も利用できなくなってしまうという恐れがあるのです。
こうしたブラックリストは「今まで占い会社の使用料金を払わない人が多かった」という過去もあり、占い会社の横のネットワークで共有されているもの。
このブラックリストに載ると、占い業界からも出禁になってしまうという側面があるのです。
「他の占い会社を遣えばいいか」といった安易な考えでは、痛い目を見てしまうといったケースも十分に考えられるのです。
また、ブラックリストに載ってしまうと、もし情報が流出してしまった時に悪いことに使われてしまうといったケースも考えられます。
「お金を払わない人はお客様じゃない」。そのように考え、悪事を実行するような悪徳占い会社も世の中には存在しているのです。
その3:滞納金が発生する
料金の支払いが滞ると滞納金が発生してしまいます。レンタルショップで見かけるアレですね。
滞納金は会社によって様々ですが、たいだい1日50円という、1日単価のものであったり、10日滞納したら合計金額の1割上乗せといった利子形式のものが多いようです。
数日で見るとかなり少ないように感じる金額でありますが、これが数か月、1年になるとかなりの金額までふくれあがってしまうのですね。
そうなると、元金を払った方がずいぶん安かったという事態になってしまい、無視すればするほど、自分の立場が追い込まれるという悪循環に陥ってしまう事も。
支払金が免除されても滞納金は免除されないというケースが多いようなので、注意が必要です。
その4:差し押さえの可能性
占い会社からの連絡を何度も無視した挙句、督促にも応じなかった場合、裁判所の権限で差し押さえを受けてしまうというケースがあるようです。もちろんはじめに「支払わなければ差し押さえになる」という警告文が送られてくるのですが、それにも応じなければ強制的に料金を支払わさせられてしまいます。
これはいわば最後の手段。そこに行き着くまでに、話し合いや弁護士へ相談といったものが持たれるはずなのですが、意地を張っていたり、「どうせ詐欺」「あっちが悪い」と思い込んでしまっていると後から怖い目に合うという事もありますから、注意する必要があるでしょう。
また、弁護士費用はとても高く、おとなしく支払料金を払った方が安くついたとなるケースが多々あります。
そうならないためにも、納得のいかない料金についてはやめに第三者へ相談するという事が大切になってくるのです。
支払わなくてもいい」場合がある
もちろん督促が来れば全て支払い義務があるという事ではありません。
相談として持ちあがる「占いの支払い問題」。その中には「本当に搾取してやろう」という悪徳占い会社があったり、わざとページをわかりにくくして詐欺まがいのことをやっていたりといった会社がまぎれています。
そういった会社からは請求は一切応じなくて良いですし、法外な滞納金の支払いを命じる会社からの支払いはほぼ無効と思っていいでしょう。
自分の身を守るため、そして正しく事態を把握する手掛かりにするため、支払いをしなくていいケースはどのようなものなのかまとめてみました。
その1:占い師が会社を通じずに連絡した場合
電話占いをしていた時に担当占い師に脅されるようなことを言われ、「個人的にやってあげるから、この番号に連絡してきて」とこっそり自分のアドレスを教えると言い、莫大な金額を請求してきたというケースがあるようです。
これはほぼほぼ無効となるでしょう。というよりも、占い師のペナルティになるので、こういった事態に陥った場合、占い師の言い分は何一つ聞かず、取り仕切っている占い会社に対して苦情を申し入れましょう。
占い会社に対して入れる苦情はそのままストレートに、何も隠すことなく話してしまって大丈夫です。
「占い会社は関係ない」とその占い師は言うかもしれませんが、占い会社にとってはこれは明らかな「規約違反」となりますから、まずは母体となっている会社に連絡を入れましょう。
意外かもしれませんが、こういった個人営業をしようとする電話占い師は多いようで、悪徳占い師である可能性が非常に高いと言われています。
占い会社を通していない、個人との売買はまず怪しいと思っていいでしょう。
その2:明らかに詐欺・ぼったくりだとわかる場合
- 明らかに高額すぎる。内容にそぐわない価格設定
- 利用していない日の請求
- 何年も前の請求
- 身に覚えのない請求
- 登録した覚えがないサイトからの請求
こういった特徴があった場合、支払い義務はないと思っていただいて大丈夫です。もちろん消費者センターへ話しておくと根回しは必要ですが、こういった仕掛けをしてくる占い会社は、ほとんどが支払い義務のない適当なサイトやシステムを使っているケースが多いようです。いわゆる詐欺である可能性が高いのものには支払い義務は生じません。
※もちろん詐欺かどうかはプロの目で見なければわからないケースがありますから、くれぐれも相談はしてみてくださいね。
その3:料金が明記されていない場合
- どこにも「料金の提示」がない
- 口頭で、もしくは事前案内で提示された料金と明らかに違う
こういった金額の相違がある場合は支払い義務は一切ありません。
そもそも売買契約とは、相手もこちらも利用金額をしっかり提示され、把握し同意しているという事が前提でなくては成り立たないものなのです。
こちらが一切把握できない場所に料金が表示してあったり、ややこしくわかりにくい料金説明だったりという事であれば、相手側に「騙そう」という意思があるという事が見て取れてしまいます。
詐欺サイトを見抜くためにも「事前に金額を確認する」という事は自分を守るためにもやっておくべき第一歩だと言えるでしょう。
その4:時効が成立している場合
犯罪の事項は15年ですが、商行為に適応される事項は5年だと言われています。つまり5年前の請求は、無効になる事が法律で定められているのです。
だからといって5年逃げれば勝ちと言うつもりはありませんが、5年前の請求がまだ来ている...というケースは、支払い義務はもう既にないという事が言えるでしょう。
時効が成立してしまっているのに請求を続けている業者は、時効の制度があることを知らないのか、もしくは手当たり次第に電話をかけている詐欺集団という可能性がありますから注意が必要です。
あまりに悪質な場合は、警察や被害届を出すなど、法的な処置をすることをお勧めします。
まとめ
不安に付け込んでくるのが「詐欺」のやり方
- 「このお金を払わないと告訴します。」
- 「お宅へ伺い、差し押さえします。」
詐欺のグループはメッセージを受けと他相手がどのような心理状態になるのかを計算した上で送りつけています。
基本的に堅い文言で不安をあおるのが上手。告訴や差し押さえと言った心理的負担になるような言葉を使って根拠のない情報で私たちを脅すという手口が、詐欺グループの取る主な手法になります。
しかし、占い会社を名乗って詐欺行為をする会社が多いのは事実ですが、本当にクリーンな経営をしている会社があるのも事実。ひとえに「詐欺だ」と警戒してしまうと、逆に加害者の立場になってしまいますから注意が必要です。
- 利用した日時が記載されている
- 問い合わせ電話番号きちんと明記されている
この2つの点があるかどうかという部分が、詐欺会社とクリーンな会社の違いだといえます。
受け取ったメールをもう一度しっかり読み、自分の勘違いが含まれていないのかを確認した上で、まずはサポート電話に詳しい話を聞いてみると良いでしょう。
もし請求された金額高額であったとしても、会社のルールに則った正しいものであり、上記に記したポイントに沿っていた場合、こちらの見落としが原因。支払い義務はアリという事になりますのでご注意くださいね。
トラブルになったら消費者センターへ電話しましょう
もしトラブルに発展してしまったら、消費者センターへ電話で相談するようにしてみましょう。相談内容いかんでは、詐欺会社かどうか、それとも支払い義務のあるクリーンな会社かどうかをプロが判断してくれます。
法律に関する問題は、ネットや書籍で得られる知識だけでは、相手の会社がどういったものなのか、法律的に支払わないといけないのかが分かりにくいという側面があります。法律がどのように応用できるかが肝心で、それはやはり詳しい人に客観的に判断してもらう必要性があるのです。
また、「この金額では納得がいかない」という事態に陥った時でも、消費者センターは力を貸してくれます。コールセンターに問い合わせの連絡をした音源を録音しておき、そのまま聞いてもらえるように工夫をしておけば間違いありません。
少しでもこじれそうだなと思った場合は、法テラスに代表されるような「無料の弁護士相談会」に相談をすることもおすすめ。しかし、本格的に依頼すると弁護士の依頼費用が10~30万円程かかってしまうので、よく考えて相談してみるようにしましょう。
突然の請求メールに怖い気持ちになってしまったら、一人で抱え込まずにまず相談してみる事を意識してみてくださいね。